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1年後の生存率が50%以下だという難病『免疫介在性(自己免疫性)溶血性貧血(IMHA)』に罹ってしまった姫

そんな愛犬の経過を中心に、日々のアレコレを綴り始めたのが切欠のブログです

現在は、介助犬候補だったキャリアチェンジ犬のハチと、売れ残り犬 ぼたん のドタバタ日常日誌です
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2024/04/19 (Fri)
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2015/08/01 (Sat)
本当なら、7月25日のこぎっちくらぶのオフ会の写真整理が先だろ!?
ってな気もするが、今回はこれを先に。

本日は介助犬協会でのデモンストレーター講習(初級)でした。
イベント会場なんかでお仕事紹介のデモンストレーションの進行役の方ね。
所謂MC。

介助犬とはなんぞや、っていうのを紹介する人が 「知らん」 じゃお話にならないので、協会の理念とか、身体障害者補助犬法という法律の成り立ちとか意味とか、犬達そして使用者さんについて、とか。
(因みに、身体障害者補助犬法についての詳細は、厚生労働省に “ほじょ犬” というページが用意されています。

ほじょ犬

この中の、ほじょ犬情報のページには、盲導犬・介助犬・聴導犬の実働頭数なども紹介しています。
なお、介助犬は2015年8月1日現在で日本全国に74頭)

最低限知っておくべき事を教えて貰って、MCの練習もしてみて……の3日間。

最終の3日目は、実技発表も有ったりして……
発表順番、何故か私がトップバッターだよ。
呼ばれた時には、素で「へっ!?」って素っ頓狂な返事してました (;゜ロ゜)

いんやー、だってね……?
受講者12名、それが発表を前に、全員が緊張してるわけです。
緊張感に充ち満ちた重苦しい空気。
誰ひとり、ニコリともせずに顔を強ばらせて、無駄口の一つもなく、注目してくれる。
しかも全員同じ台本持ってるわけよ。
間違えりゃ即バレ。



……………………………………ん、無理! (゜д゜;)

台本、折角、ほぼほぼ暗記して行った筈だったけど。
無理だわ、コレは。

こーみえて、小心者なんです、私 (笑)

台本読み練習を父ちゃんに聞かれてたと気付いただけで、恥ずかしくて悶絶する位のヘタレですから!

最初の2行分位やった所で、諦めた。
頭真っ白けで、セリフ全部ぶっ飛んじゃったもん。
素直に、台本読んできた(笑´∀`)
そんなもんです_| ̄|○

因みに、実技練習と発表には、現役PR犬がお付き合いしてくれました。
イエローの方がキャロルちゃん、黒い方がレディちゃん。



どちらも20Kgほどしかない、小柄な女の子達。
我が家の先代ラブのアリスも24Kg前後しかなくて小柄だって思ってたけど、それよりまだ少し小さい。
……というか、何より、ハチの大きさに慣れすぎてて、めちゃくちゃに小さく感じる。
(ハチ、35Kg強。体高が65cm有って、アメリカ基準に照らしてすら、オーバーサイズだからね~(^_^;))

とまれ、こーいう場では、ワンコ達の存在が唯一の癒やしです (――;)



発表はともかくとして……講義は楽しかったです。
特に、理学・作業療法士さんの講義。
病気とはどーいうわけかご縁が強いので、良くも悪くもそれなりに色々経験してまして……

介助犬ユーザーさんで多い脊髄損傷のお話では、先日脳梗塞やったばかりの父ちゃんと重なる部分が有って、成る程納得。
父ちゃん、運動障害は全く無いけど、一部に痛覚や温感の麻痺がまだ少し残ってる。
汗のかきかたがおかしかったりして、どうもこの夏の暑さへの疲れ方が尋常じゃない……と思ってたら、副交感神経の麻痺はそういった代謝などの部分で影響出るから、そういうもんなんだそうだ、やっぱり。


関節リウマチを患った介助犬ユーザーさんも居らっしゃったそうで、リウマチとはどんな病気なのか、というのもお話戴いた。

関節が変形してめちゃくちゃ痛む病気、っていうのは漠然と知っていても、特に深くは考えた事も調べた事も無かった。

姫の病気、自己免疫性溶血性貧血と同じく、自己免疫による疾患だ、という程度の事は知ってた。
自己免疫性溶血性貧血での投薬治療では、抗リウマチ薬も、選択肢に入るから。
自己免疫性溶血性貧血でネット検索すると、抗リウマチ薬併用で一定の効果有り、という論文がヒットするので割と情報としては目にしやすくて、その程度には……

因みに自己免疫性溶血性貧血は、自分自身の免疫が、自分自身の血液(赤血球)を壊してしまう病気。
関節リウマチは、自分自身の免疫が、自分自身の関節を壊して行ってしまう病気で、 そのせいで変形や炎症が起きてしまう。

あぁ、親戚みたいな病気なんだ、って思ったら、講義にかぶりつきデス( ̄∇ ̄)

関節リウマチの方が、患者数は圧倒的に多いんですね。
人種に関係無く、全体の人口数の約0.5~1%程、日本だけで70万人以上の患者さんがいらっしゃるそうで。
30~50代での発症例が多く、しかも女性患者は男性の3~4倍。

ところが、一卵性双生児で片方が発症した場合のもう一人の発症率は10%程にまで跳ね上がるんだそうで。

まだ具体的に確認が出来ているわけでは無いけれど、遺伝子的に何らかの因子が有るのだろう、と。
で、その遺伝的な因子を持った人が、環境因子(感染、ストレス、ホルモン環境など)を受けるとそれを引き金として発症するのではないか、という説が有力、と。

ホルモン環境、が要因として考えられてるのは、妊娠・出産を切欠で発症する女性が多い為だそうだ。
成る程、女性の患者が多いのはその所為か。
妊娠・出産は当然として、女性は生理周期に合わせて、常にホルモンバランスは大きく変動し続けている。

具体的にサラッと補足すると……
脳の下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)が原始卵胞を2cmほどの成熟卵胞にまで発育させ、その過程で卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌→卵胞が成熟し、エストロゲンの濃度が高まってくると、子宮内膜は厚みを増して→脳の視床下部に情報が伝わり、視床下部が下垂体に指令を出すと、下垂体から今度は黄体化ホルモン(LH)が分泌→黄体化ホルモン(LH)の作用で排卵。
ここまでが基礎体温のグラフでは『低温相』

卵が飛び出たあとの抜けがら卵胞は、「黄体」とよばれるものに変化して黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌→卵胞ホルモンによって増殖された子宮内膜の性状を、黄体ホルモンが受精卵の着床しやすいベッドのような状態に変化、維持させる。
黄体の本来の寿命が14日(±2日)。
基礎体温のグラフで『高温相』が維持されるのが、この黄体ホルモンが生産されている期間。

黄体が消退して黄体ホルモンの分泌が止まれば子宮内膜が維持出来なくなって、生理が来て、上記の生理周期が繰り返される。

妊娠した場合は、受精卵が子宮に着床するとそこからhCGホルモンが生産されて、そのhCGホルモンが黄体を維持する事で生理を止めて、それを胎盤完成まで維持します。
母乳が出るのも、その後の生理再開もホルモンの働きによるものですしね。

そんな感じで、生理から始まって妊娠出産に関わる体の変化の全てで、ホルモン環境の変化に晒され続けているわけです、女性は。
(私自身が卵巣癌経験者で、ホルモンバランスがガタガタなので、この辺の知識はそこから……)

ストレス・感染は免疫反応に影響するし。



対して、自己免疫性溶血性貧血。
犬の場合は、2~8歳の犬での発症が多く、メスの発症率はオスの2~4倍と言われる。

病気の参照サイトさん(幸せのしっぽのために さん)などの症例情報でも、自家繁殖であったりブリーダーからお迎えした子で兄弟犬との交流が有るケースで、血縁関係のある個体での発症例が複数。
ので、遺伝的な因子については、闘病経験者達の中でも実は割と疑われていた。

プロの発言には責任が伴うので、姫の闘病当時は獣医に訊ねても当然、確認が出来てない事なので分かりません、としか言ってくれなかったけど。

でも、素人が思いつく位だから、専門家が思いつかない筈が無いよね。
やっぱりちゃんと、そういう説が有るんじゃん。



そんなこんなで、ちょっとばかし(?)方向性ズレてるけど……
点でしかなかった私の経験を、今回の講義内容が繋げてくれて、物凄く興味深くて面白かったです! (;^^)ヘ..


なお、人間の場合は国内での推定患者数1500人前後。
若年層(10~30歳で女性が優位) と老年層(50歳以後に増加し70歳代がピークで性差はない)での発症例が多く、全体での男女比1:2~3人で女性がやや多い。

※ソース:難病情報センター

帰ってから改めて調べてみると、上記、難病情報センターの溶血性貧血のページでは、

c. 病因・病態
自己免疫現象の成立には、個体の免疫応答系の失調と抗原刺激側の要因が考えられるが、それぞれの詳細はなお不明である。臨床的な観察からみても、病因・病態の成立機序は単純な一元論には集約できず、複数の要因が関与すると考えられる。自己抗体の出現を説明するための考え方として次のように整理さている。(1)免疫応答機構は正常だが患者赤血球の抗原が変化して、異物ないし非自己と認識される。(2)赤血球抗原に変化はないが、侵入微生物に対して産生された抗体が正常赤血球抗原と交差反応する。(3)赤血球抗原に変化はないが、免疫系に内在する異常のために免疫的寛容が破綻する。(4)すでに自己抗体産生を決定づけられている細胞が単または多クローン性に増殖または活性化され、自己抗体が産生される。現状では、AIHAにおける自己免疫現象の成立は免疫応答系と遺伝的素因、環境要因が複雑に絡み合って生じる多因子性の過程であると理解しておくのが妥当と考えられる。その中で、感染、免疫不全、免疫系の失調、ホルモン環境、薬剤、腫瘍などが病態の成立と持続に関与すると考えられる。

との記載が有った。

医療の世界も日進月歩。
より安全に確実に、こうした病気の治療も出来る日は、きっと来るに違いない。



ちょうど、去年の今頃、姫の闘病仲間さん達との闘病座談会を開いていて。
「あれから丁度1年だねぇ。
フラン君(フラマロ☆ダイアリー さん) 2年頑張った記念だね」
って、話題に上っていた時期だったから。
色々と、感慨も深かったです。




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無題
相変わらず難解な講義にも関わらず面白がれる知性に
感心しまくりの私です(笑)
病気の解明って人間の場合は熱心だけれどワンコの
症例は少ないし、そこまで調べてくれる機関もなくて
実際に今でも原因不明のまま亡くなるワンコが多いのに
どうにかしてほしいって思います・・・
姫ちゃんもそうだったけれど奇跡的に生き抜いたコが
再発の時にどんな経過をたどるのか、治療法は?とか
知りたい情報がいっぱいあるのに皆無に等しい。

勉強というか、アンテナを常に張り巡らせて
万が一に備えるという危機感は消えません・・・
それでも丸2年が経過しました。
アルテ君の血液検査がちょっと心配ですが
共に頑張っていきたいと思っています
ふらりん 2015/08/10(Mon)15:58:56 編集
Re:無題
本当に、今年は、どうにもこうにも、異常な程の暑さが続いていて、若いハチ&ぼたんですら、グッタリ気味ですもの。
持病の有る子達は尚更に心配ですね。
早く過ごしやすい時期が来て欲しい~
アーちゃんも含め、皆で元気な顔で会いたいです。

講義はね、単にたまたま経験が活かされただけなので……σ(^◇^;)
【2015/08/12 15:27】
無題
難しい講義も自分に関係があると思ったら食いついちゃいますね。
毎回よく勉強されてるな~、って思ってたらご自身も病気されたのですね。
私も子宮頸がんで、子宮取ってますが幸い卵巣は残してもらったのでホルモンが崩れて辛いってことは無かったです。
でも、自身も病気をすると、色々大袈裟になっちゃって。(^_^;)
でも、あの血尿と元気のなくなった福ちゃんを思い出すと今でも血の気が引きます。
福ちゃんが免疫の病気になって改めて思い出せば、子供の同級生のお母さんにもこの病気になった方がいらっしゃいました。
そう考えると案外身近な病気なのかな、って。
今回の風間さんのお話で納得です。
ホルモンとストレス、ホルモンはどうしようもないけど、ストレスは減らしてあげられる、と思うので守っていってあげたいです。




くーまま 2015/08/13(Thu)08:50:52 編集
Re:無題
関係無いと眠くなるんですけどね、面白いと時間もあっという間で、不思議です(笑´∀`)

資料見る限り、そう多くはない筈なんですけど、私の方でも、お散歩で知り合った方にお一人、いらっしゃいました。
意外な様ですけど、やはり居るものなんですよね。

1日でも早く、解明されて、治療法が見付かってくれると良いですね。
【2015/08/19 23:41】
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■ プロフィール ■
HN:
風間
性別:
女性
自己紹介:

ハチ(オス)
ラブラドール・レトリーバー
2011年7月3日生まれ
介助犬候補として生まれるも、身体的な理由でキャリアチェンジ
2012年11月10日に我が家にやって来た
大柄だが不器用でビビリな優しい子


ぼたん(メス)
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
2013年3月22日生まれ
生後7ヶ月までペットショップで売れ残っていた
オヤツの為なら体格差4倍近いハチ兄ちゃんも蹴散らす食欲魔神なヤンチャ姫


★実家の犬達★

陸&海
実家のジャック・ラッセル・テリア兄妹
暴君と女帝の呼び名を冠する最強コンビ


★お星様になった先輩犬★

アリス(メス)
ラブラドール・レトリーバー
2000年11月5日生まれ
2012年9月29日没
地震も雷もへっちゃらでヘソ天で寝ていられる程、いつでもどこでも泰然と構え(すぎ……(^_^;))ていたマイペースっ子


姫(メス)
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
2001年7月13日生まれ
2013年10月9日没
2011年1月に『自己免疫性(免疫介在性)溶血性貧血(IMHA)』と診断を受けて2年9ヶ月に亘って闘病を続け生き抜いてくれた 『転げまわる婆』 な、お転婆老犬
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